六次産業の成功例は?成功のポイントは?
六次産業の成功って、地方活性化に欠かせないものです。
都会から田舎への移住者も年々増えてきていますが、移住に踏み切れない方も数多くいます。
移住に踏み切らない要因としては、便利な都会生活を捨てきれない面も大きいでしょうが、一番大きな要因は従事したい仕事がないってことじゃないでしょうか?
また都会の忙しい毎日から大自然に囲まれて農業をしてみたいという希望者も多いと思いますが、実際移住してから農業で食べていくとなると大変です。
自然相手の仕事で作物が安定しなかったり、労力のわりに儲けが少なかったりなど・・・
そこで今地方で盛んにうたわれているのが、農業・林業・漁業など一次産業の六次産業化です。
六次産業とは?
六次産業とは、農林水産業などの一次産業と、製造・加工業などの二次産業、小売業などの三次産業をたしたものをいいます。
一次+二次+三次=六次ってことです。
今までは農家などで作った野菜、果物はJAや市場などを通してスーパーなどに卸して消費者に販売されてました。
この方式ですと農家は生産のみに集中できるメリットはありましたが、安くで買われ利益が薄かったり、豊作のときは価格が安くなったりと非常にやりくりが難しく補助金なしでは産業として成り立ちにくいものでした。
この農作物を(一次産業)
自らが加工し付加価値の高い(高くで売れる)商品にして(二次産業)
販売まで行う。(三次産業)
素材~加工~販売を一手に行うのが六次産業です。
六次産業化することによって、計画的に事業として成立させることができやすくなりますが、成功させるには生産、販売に精通しているスペシャリストをはじめ、まとまった資金が必要になります。
こうした六次産業を成功させている例には、どんなものがあるのでしょうか?
六次産業の成功例
六次産業の成功事例として大小いろいろとありますが、その中から4つほどピックアップしてみました。
伊賀の里モクモク手づくりファーム(三重県)
養豚業から伊賀山麓豚のブランド豚を作り、手づくりのウィンナー、ハムなどを加工し、「モクモク手づくりファーム」や通信販売にて販売してます。
「モクモク手づくりファーム」には年間約50万人のお客が来られるようです。
このファームには農業公園、カフェ、レストラン、小麦工房、 ビール工房、焼豚専門店、きのこ農園、野菜直売所、いちご農場、温泉、宿泊施設があり、ウィンナーの手づくり体験教室などを通して、単なる物の販売でなく、お客とコミュニケーションしながら、共感を得られる場づくりが成功の源になっているようです。
三重県伊賀市西湯舟3609
TEL 0595-43-0909
おおむら夢ファームシュシュ(長崎県)
グリーンツーリズム協会の事務局で、観光の問合せに対してお客に観光農園の案内をしており、食事、おみやげについては、「おおむら夢ファームシュシュ」に来場を促しています。
ここでは体験工房や、農業塾、食育等を通して住民と農業を身近なものにしたり、結婚式・法事の場としての活用、婚活イベントの開催など地域の活性化に取り組んでいます。
長崎県大村市弥勒寺町486
TEL 0957-55-5288
株式会社あいあいファーム(沖縄県)
廃校になった湧川小学校で、 農園、加工場、直売所、レストラン、宿泊施設、セミナールームを運営し、体験学習プログラムによるものづくり体験を絡めたツーリズムで施設の集客を図っています。
この他にも
・産官学連携による新製法による「植物発酵エキス」、「沖縄の島野菜や果物と黒麹を用いた多機能植物発酵エキス」の商品開発
・医療と農業を結びつけた「健康カフェ」を病院内で運営し、予防医学を取り組んだ「ヘルスツーリズム」
が特徴です。
沖縄県国頭郡 今帰仁村湧川369
TEL 0980-51-5111
美郷サンファーム(秋田県)
生産者の顔が見える商品、こだわり商品を意識しておにぎりやもち、米粉加工品などを販売する直売所を運営しています。
2012年から、農家レストラン、農業体験ができる農家民宿である「米(マイ)サラダハウス」の運営も加わってます。
秋田県仙北郡美郷町金沢西根字下四ツ屋123
TEL 0187-83-3074
日本全国でこのような六次産業化が盛んになってますが、六次産業には衛生管理、設備投資、加工販売に対する責任が欠かせません。
中には安易に商品を作り、衛生管理等、不十分なまま販売して事故を起こしている場合もありますので、専門家との連携は必須です。
成功事例の単なるモノマネでなく、その地域の資源を最大限に活かす六次産業化が進んでいくといいですよね。
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