焚き火では服装に注意しないと思わぬ事故に!
これからの季節、キャンプやバーベキューをするときに焚き火は欠かせませんよね。
焚き火を囲んで語り合えば、友人や家族との距離も縮まるし、炎には癒し効果もあるとされています。
たくさんのアウトドアメーカーから、スタイリッシュな焚き火台も発売されていてお手軽に楽しむことができます。
服装に注意!
ところで、あなたは焚き火はもちろん、バーベキューなど火を扱うときの服装に気をつかっているでしょうか?
「着衣着火」といって、衣服に炎が燃え移り、最悪の場合死に至ることもありますから、たかが服装とあなどってはいけません。
少し古いデータですが、東京消防庁によると平成25年の着衣着火発生件数は51件で死者は7名となっています。
どんな服装をすればいい?
では、このような事故を未然に防ぐために、どのように服装を選べばいいのでしょうか?
袖や裾が広がった衣服をきていると、着火に気づきにくいし炎から離れているつもりでも裾などが火のそばにあった、ということになり兼ねませんからもちろんNGです。
焚き火をするとわかっていてこのような服を選ぶ人は少ないと思いますが、素材についても注意が必要です。
布は一般に燃えやすい性質をもっていますが、生地の種類によっては火が燃え移ったときに炎が瞬間的に衣服全面を走る「表面フラッシュ」という現象を起こすことがあります。
これは、表面が起毛していて空気を含んでいる生地などに起こりやすい現象です。
また、綿やレーヨンなどの植物繊維、ネルやパイルなど起毛のもの、洗濯を繰り返して毛羽だったものなども注意が必要です。
冬場に着ることの多いフリースは起毛である上に化学繊維であり着火しやすいので避けたほうがいいでしょう。
実験では裾についた火が首元へ到達するのに1秒ほどしかかかりませんでした。
着火した時の対処法
では万が一、着火してしまった場合はどうすればいいのでしょうか。
アメリカで火災予防プログラムの一環として考案されたものに「STOP ! DROP&ROLL」(止まって、倒れて、転がって)というものがあります。
着衣着火するとパニックになって走りだしてしまうことがあるそうですが、風に煽られてますます火が大きくなってしまいます。
そこで「止まって」ということになります。
次に倒れて、燃えているところを地面に押し付けます。
さらに、地面でごろごろと転がって服についた火を地面に接触させて窒息消火させようということです。
映画やドラマでも人が火だるまになって走りまわるシーンを見かけることがありますが、まずは冷静になることが大切ですね。
おすすめの服装は?
また特に危険というわけではありませんが、ダウンジャケットなど表面がポリエステル製のものは火の粉が飛んできただけで簡単に穴が開いてしまい、台無しになってしまいますから避けたほうが無難でしょう。
ここまで避けたほうがよい素材について述べてきましたが、ますます何を選べばよいかわからなくなりそうです。
まさか防火服を着て焚き火をするわけにもいきませんよね。
消費生活センターによると、難燃性の素材として一般的なものはウールだそうです。
またウールは燃えると独特の匂いがでるので着火に気づきやすいし、火から離すと消火するという特徴もあります。
あと燃えにくい綿素材とか防火服素材のものなどもいいですが、同じ素材でも燃えにくく加工されているものもありますので、パタゴニアやスノーピークなどアウトドアショップで焚き火に適している服を店員さんに尋ねて揃えるのが安心ですね。
焚き火の時に必要以上に神経質になる必要はないですが、レーヨン、ネル、パイル、フリース、ポリエステルは避けて、焚き火用に1着ジャケットを持っていると重宝します。
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