黒炭と白炭の違いは?種類ごとにどんな用途に使う?
炭というとまず黒い炭を思い浮かべますが、時々白い炭も見かけます。
それぞれ黒炭、白炭といいますが、黒炭と白炭の違いは何で、それぞれどんな特徴があるのでしょうか?
バーベキューなどの料理に使うのに適した炭、そうでない炭とか、消臭除湿に向いている炭など知っておくといいですよね!
黒炭と白炭の違い
黒炭
黒炭は400~700度の窯の中で燃え尽きるまでじっくりと焼いて炭化が終わった時点で密閉して消火して作られます。
黒炭は1gあたり約8000キロカロリーの熱量があり、着火しやすいが、火持ちがよくないという特徴があります。
黒炭は、スギ、クヌギ、サクラ、マツ、ヤナギなどの木から作られます。
白炭
白炭は1000度以上の高温で熱して、赤々と燃えている状態で窯から取り出して作られます。
白炭は1gあたり約7700キロカロリーと黒炭に比べて熱量が若干少なめで、着火しにくいけれど、一度、火がつくと火持ちはいいという特徴があります。
白炭は、ウバメガシ、ナラ、ホオなどの木から作られます。
黒炭の木の種類ごとの用途
スギ
針葉樹の代表であるスギは火つきはいいが、火持ちが悪く、バチバチ跳ねるので燃料としては不向きです。
主に調湿用に使われます。
クヌギ
クヌギの炭は黒炭の中でも最高品質を誇り、放射状に割れ目が入っている美しい切り口から「菊炭」とも呼ばれます。
大阪の「池田炭」、千葉の「佐倉炭」など有名で、火つき、燃焼性もよく、茶道、調理、暖房用として、また形の美しさもあり、消臭効果を利用した装飾用にも用いられます。
サクラ
サクラは薪としては人気がありますが、炭は火つきはいいが、火持ちが非常に悪く、不人気です。
マツ
マツの炭は多孔質で火つきもよく、燃焼性も高く、黒炭の中でも最強の火力をもっています。
こういった特徴から刃物などの鍛造や花火・火薬の原料、活性炭原料として使われます。
ヤナギ
ヤナギの炭はしっとりとしてやわらかく、濃い線が描けることことから画材として使われます。
白炭の木の種類ごとの用途
ウバメガシ
炭といえば有名な備長炭の材料になるのが、このウバメガシです。
ウバメガシの炭は紀州備長炭、土佐備長炭として、燃焼温度は低いが、火持ちがいいことで知られています。
用途として調理、暖房、床下の調湿材として使われます。
ナラ
火つきは悪いが、一度火がつくと長時間温度を保ちますから、良質な白炭です。
ナラは白炭だけでなく、黒炭の需要も高く、黒炭と区別するために「白ナラ」と呼ばれます。
ナラは秋田、岩手産のものが多く、調理、暖房用に使われます。
ホオ
ホオの炭は漆器や農具・工具、金銀銅の研磨材として使われます。
炭で磨くことによって、きめ細かく、なめらかに、きれいに仕上げることができます。
研磨材の他にも画材、眉墨として使用されます。
*炭のいろいろな利用方法については、こちらをご覧ください!
炭というと、どの種類もすべて一緒の働きを持つものとばかり思ってましたが、黒炭、白炭の特徴、さらに木の種類によって向き不向きがあるんですね。
木の種類ごとに炭の特徴を知っていると、炭おこしや炭を買うときに用途に応じて適切な炭を選べますので便利です。
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