旬の食材がおいしく体にいい理由は?旬にも3段階がある!
旬の食材ってなぜか食欲をそそりますよね〜
オーガニック料理の第一人者のアリスウォータースさんは、旬の食材をたいへん大切にしています。
ふつうレストランというと豊富なメニューの中から、選んでオーダーするわけですけど、アリスウォータースさんの経営する「シェパニ―ス」ではコースメニューが1種類だけです。
「シェパニ―ス」では、メニューありきでなく、その時に地元で獲れる旬の食材を活かして、良い食材を厳選して、それに合う料理を日替わりで毎日提供してくれます。
この「地元の厳選された旬の食材を大切に活かしているポリシー」に多くのお客が共感し、全米でもっとも予約の取りにくい人気のレストランになっているんですね。
商業ベースが行き過ぎて、過度な農薬の使用など食の安全性が損なわれてきている今日、これからの時代、アリスウォータースさんのような地元の旬の食材ありきの考え方がどんどん広まっていく気がします。
旬の食材が体にいい理由
さて、この旬の食材は、体にいいと言われますが、その理由はどんなところから来ているのでしょうか?
自然は本当にうまくできているもので、旬のものは、わたしたちの体に必要なものを季節ごとに与えてくれます。
「旬とは、食材にとって最も生育条件がそろった自然環境で育ち、もっとも成熟している時期」を指します。
トマトなどの夏野菜は、暑さに強く、日差しをたっぷりと浴びて栄養を蓄える野菜で、日差しが弱く寒い冬には育ちにくかったり、
大根、ほうれん草などの冬野菜は、寒さに強く、冬の低温下で日差しを浴びて栄養を徐々に蓄えて育っていく野菜で、夏場ですと栄養を蓄える前に育ちすぎたりしてしまいます。
ですので、旬の食材は、季節外れの食材と比べ、栄養価も高いと言われています。
野菜や果物の場合には、抗酸化作用のあるカロテンやビタミンCが多く含まれていたり、魚の場合には、血中の余分な悪玉コレステロールを排泄する不飽和脂肪酸が多く含まれていたりします。
冬場が旬のほうれん草の場合、夏場の物と比べ、ビタミンCは3倍ほど多く含まれているそうです。
同じ量でも旬のものとそうでないものでは栄養分にこれだけ差があるとなると、旬のものを積極的に摂るようにしたいですね。
また旬のものは、栄養分以外にも、季節に応じた体の働きに合わせる働きもあります。
たとえば
春には、苦みのある「ふきのとう」は冬の間ゆっくり過ごした胃腸の働きをやさしく目覚めさせてくれます。
夏には、涼しくてあっさりとした「きゅうり」、「トマト」、「スイカ」などは体を冷やし、食欲を増進させたりする効果があります。
冬が旬の「ごぼう」、「大根」、「白菜」などは体を温める効果があります。
旬には3段階ある
一口に旬と言っても3段階の旬があります。
①「走り」 旬の少し前、その季節に出回り始めた初物を言います。
②「旬」 栄養価、おいしさとともに全盛期の市場にも出盛りのものを言います。
③「名残」 旬の時期を過ぎ、旬を惜しむものを言います。
初物を旬のものと思ったりしますが、真の旬は「走り」を過ぎたものなんですよね。
「走り」、「旬」、「名残」、この3段階の旬によって、味、硬さなどが異なり、それに合った料理法も変わったりします。
季節ごとの旬の食材
春が旬の食材
菜の花、たけのこ、うど、キャベツ、セロリ、パセリ、そら豆、みつば、アスパラガス、あさつき
いちご、バナナ、ネーブルオレンジ
はまぐり、あさり、鯛、トビウオ、サワラ、サヨリ、わかめ
夏が旬の食材
とうもろこし、ニガウリ、きゅうり、なす、トマト、オクラ
スイカ、もも、びわ
うなぎ、穴子、アユ、マアジ、コイ、ニジマス
秋が旬の食材
さつまいも、人参、レタス
椎茸、松茸、シメジ、舞茸、マッシュルーム
りんご、なし、柿、ぶどう、ざくろ、あけび、栗
さんま、鮭、さば、いわし、かつお
冬が旬の食材
かぶ、小松菜、ごぼう、春菊、れんこん、白菜、山芋、ほうれん草、大根
ゆず、みかん
いわし、カキ、ぶり、ふぐ、アンコウ、たら、ヒラメ、カニ
旬の野菜というのは、害虫や病気に強く、少ない肥料や農薬ですみ、量も多く収穫できることから、体に安全なうえ、価格も安くなります。
旬の食材は、栄養価が高い! 体にいい! 安全! おいしい! 安い! と5拍子も揃っているので、旬の食材を中心とした料理を作っていくようにするといいですね!
素材自体がおいしさのピークにありますから、料理法もシンプルなものですみそうです!
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