無垢材とは?手入れ法は?オイル、ワックスは何を使う?
無垢材っていいですよね〜
月日が経てば経つほど、味が出てきて、一緒に成長している感じがたまらなく魅力です。
できれば住まいや身の回りのものも無垢材でいろいろと揃えてみたいですが、無垢材って手入れをしっかりしないと「あれれっ・・・」ってことになりかねません。
そこで無垢材のこと、無垢材の手入れ法について調べてみました。
無垢材とは
そもそも無垢材とは1本の原木からカットしたつなぎ目のない板や角材にしたものをいいます。
無垢材は質感や見た目が自然の一部としてぬくもりを感じ、その存在感だけでも落ち着く感じがします。
無垢材の特長として調湿作用と断熱作用があります。
乾燥している日は水分を出し、また湿気の多い日は水分を吸収して、湿度を一定に保とうとして、無垢材は縮んだり、膨らんだりします。
無垢材は断熱性にも優れており、夏は涼しく、冬は暖かくしてくれます。
この無垢材に対して、合板、集成材があります。
合板、集成材ともに天然の木を接着させたものですが、合板は、ベニヤ板を奇数の枚数で貼り合わせたものに対して、集成材は、木材を縦につないだり、横につないだものです。
特にフローリングの床材として集成材や無垢材が使われることが多いですが、モデルルームなどで無垢材のフローリングを見ると、集成材との差は歴然です。
無垢材のフローリングを見てしまうと、このなんとも言えないぬくもり感、心地よさ感、肌ざわりは絶対に家に取り入れたくなりますね。
湿気と温度も調節してくれますし・・・
無垢材の中でも樹齢によって強度や耐久性が違ったり、しっかり乾燥処理されてないと曲がったり、ヒビが入ったりしますから、無垢材を選ぶときは注意が必要です。
床材の場合、湿度が高いと床がそりあがったり、湿度が低いと継ぎ目に隙間が開いたりするんですね。
見た目も機能性もいい無垢材ですが、きちんと乾燥処理された無垢材は手間ひまがかかる分、自ずと値段が高くなります。
また、樹齢20〜40年ほどの木から取られた無垢材は、強度や耐久性の面でおすすめできません。
無垢材の種類
【パイン】
白っぽく節の多い個性的な木目でナチュラル感があり、時とともに飴色に変化していきます。
ヒノキやスギと同じぐらいの硬さで、やわらかく温かみがあって、衝撃を吸収してくれ、傷がつきやすい素材ですが、内装材によく使われます。
【ヒノキ】
ヒノキ風呂とか、寺社仏閣などに使われるヒノキは見た目が美しく、なんといってもあの独特な香りが魅力です。
日本では建材として最高品質のものとされ、加工しやすく、緻密で狂いがなく、しかも耐震性やシロアリ、湿気にも強く日本の気候に適しています。
【スギ】
屋久杉や秋田杉で有名ですが、主に住宅の柱材、構造用合板、集成材として使われています。
角材、板材、曲物などに使用され、特有の芳香を持ってます。
日本酒を貯蔵する杉樽は日本酒にほのかな香りをつけたりしますね。
使い続けるほどに深みのある色合いになり、ツヤが出てきます。
【チーク】
硬く強靭で耐久性・耐水性に優れ、病害虫に強く、乾燥後は裂けにくく、しかも加工しやすいとあってマホガニーと並ぶ優良高級材とされています。
天然の油分を含み、オイルやニスで手入れしなくても耐久性があり、時とともに味わい深い飴色に変わっていきます。
伸縮率が小さく、加工が容易なので、家具に使われたり、水にも強いから船舶の甲板・内装などの建築材として広く使用されています。
【ウォールナット(クルミ)】
ウォールナットはクルミの木で、チークやマホガニーとともに世界三大銘木の一つです。
重硬で衝撃に強く、強度と粘りがあり、ゆがみの少ない加工性や着色性も良いことから高級家具材や工芸材によく使われます。
ダークブラウンの落ち着いた色合いとマーブルのようになめらかな重厚な木目が落ち着いた印象を醸し出します。
【オーク(ナラ)】
ナチュラルカラーの無垢材として代表的な木材です。
加工しやすく、家具やフローリング、ウィスキーやワインの樽の材料など広く使われています。
木肌は中程度から粗めの堅い木材で、重厚感があり、傷がつきにくい耐久性に優れた木材です。
虎の斑紋のような模様も現れるはっきりした美しい木目が特徴で、時とともに味わい深いものになります。
【ホワイトアッシュ(米タモ)】
淡灰褐色で、適度に硬く、重く、耐久性があり、加工しやすい木材で、ギターなどの楽器、野球のバットなどにも使われます。
塗装しやすく、着色しても木目がきれいに際立つ素材で、オークよりやわらかく、優しい肌ざわりです。
【メープル(カエデ)】
カエデは国産のものは楓材、欧米からの輸入物はメイプル材と呼ばれています。
木の密度が高くきめ細かなクリーミーなツヤ感があり、明るい清潔感あふれる風合いを醸し出します。
お手入れしやすいのも魅力です。
【バーチ(カバ)】
バーチ(カバ)は寒冷地に育ち、木目のバラつきやゆがみが少なく、すっきりした清潔感を演出できます。
価格もお手頃で、廉価な家具やフローリング材に使用されます。
濃い目に塗装して、チークやウオルナットの代わりに使用されることも多いです。
適度な硬さがあり、お手入れしやすいのも魅力です。
無垢材のお手入れ法
無垢材は、柔らかくキズがつきやすく、汚れやすいので、適切なお手入れが大切です。
無垢材の基本的なお手入れ法として次の3つがあります。
①水に濡れたり、汚れがついたら、すぐに拭き取る。
②こびりついて拭いても取れない汚れや凹みなどは240番、320番などのサンドペーパーで削ってならす。
③オイルやワックスをかけてコーティングする。
次にオイルやワックスを使った無垢材のお手入れ法を紹介します。
①米ぬかを使う
日本の無垢材に米ぬかって相性が良さそうな気がします。
まず、固く絞った布での拭いて、ホコリなどを取り除きます。
次に米ぬかを布に包んで拭いていきます。
しみ出たぬか油を無垢材が吸い込んで行き、これを繰り返し長年続けていくと味わい深い風合いになっていきます。
②ワックス(蝋:ロウ)を使う
①と同様にまずホコリを取り除いた後に、ワックスを塗っていきます。
無垢材の表面にワックスを何度も塗ることで膜ができ、キズや汚れを防いでくれます。
昔はミツバチが作る蜜蝋(ミツロウ)を植物油に溶かしたものを、塗りこんでいたようです。
●ワックスを初めて塗るときは力を入れて無垢材に塗りこむように3〜5回塗ります。
●2回目からは半年ほどをめどに、ワックスをかけていきます。
ワックスにはいろんな種類がありますが無垢材に合う天然のものがオススメです。
③自然オイルを使う
ワックスがロウなのに対して、液体のオイルを塗って手入れする方法もあります。
亜麻仁油を主原料とするワトコオイルなどをハケで塗る方法で、木材に浸透しますが、表面に塗膜をつくりません。
ですので湿気を吸収したりなど無垢材本来の特性が活きたままです。
使い方はホコリを取った後に、1、2回オイルを塗りこみます。
その後、から拭きして終了といたってカンタンです。
無垢材は大事にお手入れしながら使っていくと、時とともにいい風合いになっていく反面、気を抜いて使ってしまうと、水気によるシミや熱い鍋など置くことによる変色など起きてしまいます。
あまり過敏になりすぎて、大事に扱っても気疲れしますから、とにかく濡れたり、汚れたらすぐ拭く、直接熱いものなどを置かない。
これを徹底して、あとは無垢材が乾いてきたら米ぬかやワックスやオイルを塗ったりして、お手入れしてやることですね。
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